超硬質ドライの切谷内でフォルテック勢大活躍!

N1岡翔太、SA2大西康弘の逆転勝利に湧いた!!

 全日本ダートトライアル選手権第3戦が、青森県八戸市にあるサーキットパーク切谷内で開催された。例年より約1か月早くゴールデンウィークの最中に開催された切谷内大会だが、参加台数は合計126台を数え、SA2クラスでは最多19台のエントリーがあった。サーキットパーク切谷内は、ジムカーナができる広場を併設した東北モータースポーツ界のメッカとして定着しているが、高低差を持つダートコースは、コンパクトながら路面もよく整備されており、晴れれば超硬質ドライ路面となる攻め甲斐のあるスポットとして知られている。
 レースウィークの天候は、土曜の午前中はあいにくの雨に見舞われ、午後はドライコンディションになるかと思われたが、雨が残ってしまったため、第2ヒートもウエットタイヤでの走行を強いられた。日曜の決勝は晴天に恵まれたが、強い風が吹き荒れるコンディション。決勝の路面は、公開練習終了後にアウト側に出た砂利を走路に戻して再整備しているため、決勝タイムが計測される良好なドライ路面になるのは、やはり1本目の後半から2本目になりそうな状況だ。
 決勝コースレイアウトは、上段からスタートして内周セクションに入り、昨年と同様の270度ターンを回ってギャラリーコーナーを逆走する右回りを採用。レイクサイドも昨年とは逆走して下段に入り、大きな下りの左コーナーを描いてフィニッシュするオーソドックスな設定となった。

 今回参戦したフォルテックサポートドライバーは、PN部門には、PN1クラスでZC32Sスイフトスポーツを駆る宝田ケンシロー選手、PN2クラスでZN6 86を駆る竹本幸宏選手らオクヤマワークスドライバー勢のほか、ZF2 CR-Z使いPN1児島泰選手、ZC6 BRZを駆るPN2坂井義浩選手、NCP131改ヴィッツターボを駆る櫻井貴章選手らが参戦する。N部門では、DC2インテグラを駆る2016年N1チャンプ岡翔太選手がN1クラスに、CT9Aランサーを駆る秋田の伊藤久選手がN2クラスに参戦。SA部門では、2015年SA1チャンプのDC5インテグラ使い稲葉幸嗣選手がSA1クラスに、CZ4Aランサーを駆るベテランラリースト、地元青森の大西康弘選手がSA2クラスに参戦する。
SC部門には、若手期待の平木亮選手が杉尾泰之選手とGDBインプレッサでSC2クラスにダブルエントリーするほか、CT9Aランサーを駆る上原吉就選手、岩下幸広選手、CZ4Aランサーを駆る吉村修選手、国際ラリースト田口勝彦選手がSC2クラスを戦う。D部門では、CT9Aランサーを駆る地元九州の江川博選手や長野の山本康徳選手が参戦した。

 N1クラスの第1ヒートは、前半ゼッケン勢が1分44秒台後半で暫定ベストそマーク。残り2台で1分44秒717に更新され、最終走者・岡翔太選手がスタートした。しかし、ゴールタイムは1分44秒853。第1ヒートは3番手で折り返した。
第2ヒートは自己タイムを3〜4秒程度引き上げる戦いとなり、シード勢の出走までに1分42秒台の暫定ベストとなっていた。シード勢が走り出すと続々と暫定ベストが塗り替えられ、残り2台で1分40秒110がターゲットタイムとなった。最終走者の岡選手は開幕2戦の雪辱を果たす勢いで快走。フィニッシュタイムは1分39秒086。2位を約1秒も引き離す快走で、嬉しい今季初勝利を獲得した。
今大会で最多台数のSA2クラスだが、今シーズンはベテラン荒井信介選手が2連勝、川村永二選手が連続2位で、2名が大きくリードしている。第3戦切谷内でも第1ヒートは荒井選手が暫定ベストを叩き出して好調さをアピールした。しかし、第2ヒートで魅せてくれたのは地元青森の大ベテラン・大西康弘選手だ。
第1ヒートは3番手の大西選手だがトップとの差はコンマ7秒。第2ヒートの路面はガラリと変わり逆転のチャンスは大いにあった。第2ヒートでは、暫定ベストがいきなり1分33秒台に引き上がった。そのタイムはシード勢まで破られなかったが、1分32秒211のベストタイムを叩き出した大西選手が均衡を破った。
残る3名のドライバーは手練のベテラン。ド本命の荒井選手は32秒306で大西選手には僅かに届かない。怪我から復活した鎌田卓麻選手は32秒後半で3番手、最終走者の北村和浩選手は何と34秒台で6番手に終わる。この結果、大西選手が昨年の第2戦恋の浦以来の優勝。2014年以来の切谷内制覇となった。

 PN2クラスでは、今季は櫻井貴章選手と川島秀樹選手のヴィッツターボ同士の戦いとなりつつあるが、第1ヒートでは櫻井選手が2番手と先行した。勝負の第2ヒートでは櫻井選手が大きく引き離す1分41秒353でベスト更新。しかし、最終走者の川島選手が41秒169で僅かに上回り、櫻井選手は2位に留まった。
N2クラスでは、地元秋田の伊藤久選手が気を吐いた。勝手知ったる切谷内で第1ヒートは1分36秒249という、2位を約1秒引き離すブッちぎりのベストを叩き出した。その勢いは第2ヒートも続き、早々に1分35秒002という暫定ベストを計測。そのタイムは最後まで破られず、すわ初勝利と盛り上がった。しかし、今季2連勝している北條倫史が34秒202で逆転。伊藤選手は惜しくも2位に終わった。しかし、伊藤選手にとって全日本での自己最上位記録更新となった。
SC2クラスでは、今季1勝している2016チャンプ田口勝彦選手が第1ヒートで3番手タイムをマークしたが、仕切り直しの第2ヒートでは九州の岩下幸広選手が活躍した。2015年の第5戦切谷内でも2位表彰台を獲得した岩下選手だけに、第2ヒートはいきなり1分32秒748で暫定ベストを叩き出した。このタイムはシード勢まで破られず、開幕戦の勝者・梶岡悟選手が何と1分32秒748で同秒ベストで横並びに。吉村修選手は6番手、最終走者の田口選手は3番手に終わり、岩下選手が2015年以来の全日本最上の2位表彰台を獲得した。

 JAF全日本ダートトライアル選手権第4戦は、6月3〜4日に北海道のオートスポーツランドスナガワで開催される。広大な河川敷に設定されたハイスピードコーナーが楽しいスナガワ。フォルテックサポートドライバーたちの激しい走りに期待したい。なお、2017年全日本選手権のシリーズ成績は、2017年11月末に開催されるJAFモータースポーツ表彰式で正式認定される。

2017年JAF全日本ダートトライアル選手権第3戦
2017年東北ダートトライアルIN KIRIYANAI
開催日:2017年5月6日(土)〜7日(日)
開催地:青森県・サーキットパーク切谷内
主催者:モータースポーツクラブあきた[AKITA]



1年ぶりに勝利した地元SA2大西康弘選手。
2014年以来の切谷内制覇だ。


1本目に暫定ベストを叩き出したN2伊藤久選手。
2本目は惜しくも2位に。